こんにちは、めぐり研究所です。
今回は天孫降臨ののちのお話です。
地上に降り立った瓊瓊杵尊(ニニギノミコト)。
地上の支配権は自分にある。
さあ、これからどうするか。
そんなある時、瓊瓊杵尊が笠狭岬(カササノミサキ)=いまの鹿児県を歩いていると、
超ウルトラスーパー美女と遭遇した。
その瞬間、恋に落ちた。一目惚れしてしまいました。
結婚したいな〜と思って、話しかけた。
「あなたは誰の娘だ!?」
と聞くと、「オオヤマツミノカミの娘のコノハナノサクヤヒメです」と答えた。
オオヤマツミノカミは国津神です。
Q:なぜここで、親の名前を聞いたのか?
さらに瓊瓊杵尊は「姉妹はいるのか?」と聞いた。
すると、「石長姫(イワナガヒメ)というお姉さんがいます」と答え。
Q:なぜここで、姉妹の有無を聞いたのか?
続けて、瓊瓊杵尊は率直に「僕と結婚してください!」と言った。
しかし、コノハナノヤクヤヒメは
「私には答えられません。父に相談してみます。」と言った。
家に帰って、父のオオヤマツミ神に相談したところ、オオヤマツミノカミは大喜びして、「ぜひ、お嫁に行きなさい!」と言った。
さらに、姉の石長姫も呼び出して、「お前も行きなさい」と言って、
姉妹二人に結納品を持たして、送り出した。
なぜ二人同時に送ったかは、また後ほどお話しします。
ここでポイント。
→神話の世界は一夫多妻制
→お姉さんが一緒で、コノハナノサクヤヒメも嬉しい!
コノハナノサクヤヒメ「お姉ちゃん、一緒にお嫁に行けてよかったね!」
ルンルン♪
一方、瓊瓊杵尊はとても楽しみにしていた!
「姉妹揃って、お嫁に来てくれるなんて!ムフフのふ〜」
コノハナノサクヤヒメ・イワナガヒメ「ごめんくださ〜い!」
「お!きたか!」
客間に上がってもらって、いよいよご対面。
「よくぞおいでなさった!さ、顔をあげい!」
コノハナノサクヤヒメはやっぱり美人だな〜
そして、石長姫を見ると、とても醜かった!
瓊瓊杵尊は「おえ〜」っと言って、
「やっぱ、コノハナちゃんとだけ結婚する」
って言って、石長姫を送り返した。
イワナガヒメはめちゃくちゃショックを受けた。
これまで、家族で平和に暮らしていて、自分の顔なんて気にしたことがなかった。
でも初めて、自分の顔が気になり始めた。
そして、帰り道に、父からもらった鏡で自分の顔をみてみると、
そこには恐ろしい龍の顔が映っていた。
イワナガヒメは龍神だった。
そうだったのか…
と落胆して、家に帰っていった。
→コノハナノサクヤヒメの心情は神話には描かれていないけど、
離れ離れになってショックだったと思う。
石長姫が家に帰ってきて、父のオオヤマツミ神は激怒した!
実は、コノハヤノサクヤヒメとイワナガヒメは二人で一つのご利益を持った神だった。
コノハヤノサクヤヒメは美しいけど、寿命が短い。
まるで花のように。
イワナガヒメは醜いけど、寿命が長い。
まるで岩のように。
姉妹が二人揃って、美しさと寿命の長さを両方手に入れられる。
天津神の子孫が、美しく、命長く反映するのを願って、二人一緒に嫁入りさせた。
しかし、瓊瓊杵尊は、美しさだけを選んだ。
これにより、オオヤマツミ神は、
天津神の子孫は、美しいけど、寿命は短いだろう。
と言った。
ゆえに、人間は体が弱く、寿命が短い。
めでたしめでたし。(?)